HOME > 施工実績 > バックナンバー > 「造形」vol.021掲載実績 > 宮城県美術館 Cafe Mozart Figaro & Papageno
宮城県美術館の開館30周年記念展として開催された「フェルメールからのラブレター展」。世界に30数点しかないと言われるオランダ絵画の巨匠ヨハネス・フェルメールの3作品が一挙に展示されるとあって、開催中は20万人を突破する多くの来館者が訪れました。
約40点を4つのテーマに分けて展示した部屋のうち、3つの部屋は絵画を展示する壁面を淡く明るい色調と質感に統一し、作品が際立つ背景に。最奥の部屋に展示されたフェルメール作品はそれぞれ壁面をブルー、ネイビー、ボルドーと強い色調で引き締め、展示の特別感を演出しました。また色のついた壁面をくぼませ奥行きのある空間を作り、床面は段差をつけた空間に作品を展示することで、柵を作らず自然な空間の中で作品をじっくり鑑賞できる工夫もなされました。
フェルメールの3点が展示された部屋は、描かれた人物のポーズのリズム、服や背景、壁面に使われた色のマッチングなどから不思議な共鳴が生まれ、まさに至福の空間となりました。
仙台で人気のカフェ・モーツァルトが宮城県美術館にカフェレストラン「フィガロ」とコーヒーショップ「パパゲーノ」をオープン。「フィガロ」は白とブルーを基調とした店内に赤や黄色といったポップな色彩が映えるおしゃれな空間。バウハウスをテーマに全体が統一され、色鮮やかなデザイナーズチェアやアンティーク家具が美術館にふさわしいアーティスティックな雰囲気を演出しています。ドリンクはもちろん、フードメニューも充実。パスタやカレー、キッシュの他、特別展の内容に合わせた限定メニューも人気です。夏は中庭に面したテラス席がおすすめ。「パパゲーノ」は裏庭の緑が愛でられる落ち着いた雰囲気のカフェ。シックな装いの中にパステル調の家具が映え、まるで外国にいるよう…。洗練された空間でドリンクとケーキが楽しめます。
これからの季節は、テラス席でゆっくりとビールを飲むのがおすすめです。この店がアートと関わりになるきっかけになれれば幸いです。
オーナーのこだわりと設計者の熱い想いに応えようと一生懸命取り組みました。苦労したのは地下にある厨房です。20年前のものなので、それをきれいに掃除してピカピカにしました。あとはホールの仕切りにもなっている大きな棚です。バウハウス風というオーダーでしたので既存のものを参考に一から作り上げました。空間のアクセントとなるいいものができたと思います。楽しみながら仕事ができたと思います。
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